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――集中治療室。
ピッピッと規則的な音を鳴らす心電図のモニター。シューシューと酸素吸入の音がする。
生命維持装置に囲まれ、ベッドの上で愛梨奈は眠っていた。
「ご両親に執刀医からお話があります」
私達は看護師に案内され、部屋に入る。
「先生…娘は…」
「娘さんは自動車に追突され、上半身は運よく植え込みに落下し、ＣＴの結果脳に損傷はなく、頭部はかすり傷ですみました。右腕も植え木による裂傷のみ。問題はアスファルトに落下した下半身です。右足大腿骨の骨折、骨折は手術により成功しましたが、予想以上の出血で輸血をしショック状態で、まだ意識が戻らない状態です。手術による合併症や感染症の危険もあり、今夜が山だと思って下さい」
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