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「…今夜が…やま?」
医師の説明に、私は混乱している。
「先生、嘘でしょう?今夜が山だなんて。嘘でしょう!先生、愛梨奈はまだ二歳なんです!先生…」
取り乱し医師に縋りつく私の体を、先生が支えた。
「彩、しっかりしろ!愛梨奈は大丈夫だから」
「集中治療室の面会時間は、本来ならば限られていますが、お子様はまだ小さい。個室に移しますので、今夜は傍に付き添ってあげて下さい」
医師の言葉に、涙が溢れた。
「輝…嘘だよね?輝…嘘だと言ってよ」
「…彩」
先生の腕の中で…
私は泣き崩れた。
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