旅立ち

9/16

5人が本棚に入れています
本棚に追加
/85ページ
フィーネの話が終わると、フィナーレは言った。 「まだその程度しか知らないんだな。 俺はこの2週間、母馬以外の動物とも話をして、イニーツィオと自分の情報を集めた。 話を聞いているうちに、動物とはわざわざ口で会話しなくても、心で会話、つまりテレパシーが出来ることが分かった。 だから、俺が動物達と会話をしていても誰にも気づかれなかったんだ。 とにかく、情報を集めているうちに、俺たちのような神と人間のハーフは半神と呼ばれ、多くの場合は、あまり神の能力は持たず、ただの天才的な人間。 または、超能力者程度の能力しか無いらしい。」 フィーネはそれでもすごいと思った。 「ただ、イニーツィオの場合、今現在の神々の中で最高位の神で、その力はとてつもなく大きい。 まぁ、この地球全ての自然を統治しているんだから当然だけどな。 とにかく、イニーツィオはこの広い世界を1人で統治するのに疲れていた。 近年では、人間が自然破壊を始め、イニーツィオは自然を守ることが難しくなってきた。 そこで、イニーツィオは自分の仕事を手伝ってもらうために、俺たちの父との間に子をつくり、自分の神としての能力を俺たちに与えた。 これが、俺たちの生まれた理由だ。」
/85ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加