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次の日の朝。
いつもと同じ時間にフィーネは起きた。
旅行バックを棚から取り出して必要な物を入れていく。
決して最後の別れなんかじゃない!
いつかきっと帰ってくるはず。
そう信じたかった。
荷造りを終えて、リビングに行くと、既に父と兄がいた。
「おはようございます。
お父様、お兄様。」
「おはよう。
ちょうどいい時に来たね。
今から母さんの話をしようと思っていたところだよ。
さあ、そこに座りなさい。」
フィーネは父に言われた通りにソファーの兄の隣に座った。
父は向かい側に座っている。
フィーネが座ったのを確認すると、父は自分の昔話を始めた。
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