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「今から20年前、俺がこのパークを開設したばかりの頃にイニーツィオと会ったんだ。
彼女はパークの客の1人で、とても美しくて、普通の人とは違うオーラを放っていた。
俺は1度見ただけで彼女の事が好きになってしまい、思い切ってデートに誘ったら、彼女は喜んで受けてくれた。
その時はまだ、彼女が自然の女神だとはしらなかった。
俺は彼女に結婚を申し込んだことがあった。
けれど、彼女はそれは不可能だと言って断ってきた。
その理由が、まさか人間ではなく神だから結婚できないだなんてその時の俺には知るよしもなかった。
俺が彼女が自然の女神だと知ったのは、フィーネが生まれた後だった。
彼女は自分の計画を俺に話し、2人の能力が覚醒するまで普通の人間として育てて欲しいと言って俺の前から消え去った。
すごく大雑把な話だが許してくれ。
詳しく聞きたかったら、彼女が話してくれるだろう。」
父はそっと立ち上がるとキッチンの方へ向かった。
「さあ、3人で食べる最後の朝食にしようか。」
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