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父はキッチンからいつもと変わらない朝食を持ってきた。
トーストの上に、レタスとベーコンと目玉焼きがのせてある。
フィーネとフィナーレはなんとなく暗い感じで終わりたくなかったので、昨日の話をおもしろおかしく父に話してあげた。
やがて、楽しい時はあっという間に過ぎ去り、父との別れの時が来た。
2人は、旅行バックを持ち、父と一緒に家を出た。
「次に会えるのはいつか分からない。
もしかしたら、もう君たち2人とは会えなくなるかもしれない。
辛いことだが、ずっと前から分かっていたことだ。
元気で……………………
そして、彼女によろしく伝えてくれ。」
父はフィーネとフィナーレを抱きしめた。
「本当に元気でな。」
「お父様もどうかお元気で。」
「俺たちのことは心配しなくても大丈夫だ。
時々、手紙でも書くよ。」
「ありがとう。」
こうして、最後の別れの時間は過ぎていった。
そして、フィーネとフィナーレが父に会うことは二度と無かった。
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