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午前中歩いて来た道は、車の通りの少ない田舎道だったが、今歩いている獣道は、馬が無かったらなかなか進まなかっただろう。
ビアンカとネロは何の迷いもなく森の奥へと進んでいく。
それにしても、ブラックとホワイトは私たちがつけた名前だから別として、ビアンカとネロは毛色と同じ名前なんて……
ホワイト、ブラック、ビアンカ、ネロ……
なんかいい感じかも。
フィーネはそんな事を考えながら進んで行った。
ビアンカとネロに会ってから2時間。
そろそろ昼食にしたい頃だ。
フィーネとフィナーレは、それぞれホワイトとブラックの上で、家から持ってきたサンドイッチを食べた。
あとどれくらいかかるのだろうか。
イニーツィオはどんな女神なんだろう。
何かの修業でもするのだろうか。
そんな事を考えながらフィーネは進んで行った。
それからしばらくして、どこからか川の流れる音が聞こえてきた。
「ビアンカ、ネロ。
そろそろみんなも疲れてきたでしょう?
川で少し休みませんか?」
ビアンカとネロは顔を見合わせ、そして言った。
((いいだろう。))
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