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「この野郎!
なんてことすんだよ!!」
フィナーレは今度も川の水で、しかし、さっきよりも大きい龍を作った。
「どうだ。
さっきのよりは大きいだろ!」
「それでも同じ事ですよ、お兄様♪」
フィーネはさっきと同じようにニコッと笑って巨大な水の龍の口を大きく開けさせ、そのままフィナーレが作った龍を飲み込ませた。
「お腹いっぱいです♪
では、最後のデザートにお兄様を!」
フィーネはそう言うと、水の龍を巧みな技で操り、水の龍はフィナーレの方へ向かって行った。
「おいおいまじかよ!!」
フィナーレは慌てて走って逃げる。
しかし、ふと振り返ってみると、巨大な水の龍の姿はどこにも見えない。
「冗談に決まってるじゃないですか。
お兄様を襲わせたりしませんよ。」
フィーネはニコニコ笑って面白がっている。
「騙されたな。
本気で襲ってくるかと思ったよ。
お前、もはや人間じゃないな。」
「お兄様だって半神じゃないですか。」
「いや、そうじゃなくて、まるで女神みたいだ……」
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