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「ようこそわたくしの神殿へ。」
そう言って、イニーツィオは泉から出て来た。
水を滴らせながら2人の方へ歩いて来る。
「早速ですが、2人にはまず1ヶ月間自らの能力を理解してもらい、そして使いこなせるようにしていただきます。
既に2人とも能力が覚醒し、ある程度の事は出来ることは知っています。
そして、フィーネの方が能力を使いこなせている事も。
おそらく、フィナーレは不満でしょう。
どうして兄である自分よりも妹の方が上手なのかと。
その答えは、わたくしが女神であり、フィーネが女の子であるからですよ。
フィナーレは男の子ですから女神の能力は半分ほどしか使えないのです。
それに対して、フィーネはわたくしとほぼ同じくらい使えるはずです。
ですがフィナーレ、あなたの方がフィーネを上回る能力もありますよ。」
「それはどのような能力なんですか?」
フィナーレは思わず聞いてしまった。
正直、イニーツィオの言う通りだった。
フィーネが凄く羨ましかった。
でも、兄としてフィーネの能力は認めようと思っている。
嫉妬したところで何も変わらない。
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