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10分後、フィーネはフィナーレの部屋の前まで来ていた。
「さて、どこから入りましょうか。」
ふと、上に通気孔がある事に気がついた。
ちょうどその頃……
フィーネがフィナーレを狙って、すぐそこにまで来ている事に全く気づかずに、フィナーレは未だに悩んでいた。
「そうさ、きっとフィーネは俺を殺したりなんかしない。」
真上から今まさに奇襲をかけようとしているフィーネがいるにも気づかずに……
そして、次の瞬間!!
「ガタン!!」
フィナーレの真上にある通気孔からフィーネが勢いよく飛び出してきた。
「お兄様、その命貰いますね♪」
しかも、とっても嬉しそうに言ってくるところが怖い……
しかも、既に十六夜を構えている。
「おい!
ちょっと待て!!」
「待っては無しですよ♪」
フィーネは身軽に宙返りしてフィナーレの背後に廻ると、何のためらいもなく斬りつけた。
「うわぁ!!」
フィナーレが崩れ落ちる。
「あれ?
もうおしまいですか?」
その光景に、ネロとブラックはあきれる。
(情けない死に様だ。)
1時間後、フィナーレは目を覚ました。
「あれ、ここは?」
「お兄様のベットの上です。
まさかあんな簡単にくたば……じゃなくて倒れてしまうなんて思いませんでした。」
「お前、今くたばるって言おうとしなかったか?!」
気のせいか、フィーネがだんだん黒くなってる気がする……
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