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「変身術ありだったのかよ!
だったら俺だっていろんな人に変身出来るようになったんだからな!」
「フフ♪
負け惜しみですか?
さあ、戦いはこれからですよ♪」
すると、フィーネは珍しく三日月を作り出した。
そして、いつものようにためらいもなくフィナーレに射る。
「練習したんですよ♪
命中率はほぼ100%です♪」
フィーネの言うとおり、矢は正確にフィナーレの心臓を狙ってきた。
慌てて望月を作り出し、防ぐ。
だが、フィナーレが望月で防いでいる間にフィーネが背後に回り込む。
「その手には乗らねぇよ!」
フィナーレはすかさず振り返り、フィーネを斬りつけようとするが、惜しくもフィーネに気づかれ、かわされてしまった。
「お兄様やりますね♪」
昨日までのフィナーレだったら、フィーネに背後に回り込まれた後に斬りつけられて終わっていただろう。
しかし、今日のフィナーレは少し違っていた。
今度はフィナーレが望月で斬りかかっていった。
フィーネはそれを十六夜で滑らせるようにして防ぐ。
まともに剣を交えてしまうと、フィナーレの方が有利になってしまうからだ。
両手剣と片手剣では使い方が違う。
その後、2人はこれまでにない剣さばきを見せた。
今までフィーネの一方的な攻撃だったものが互角の勝負になり始めていた。
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