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「何が……目的だ……」
男は必死に声を出す。
既に男の心は恐怖に支配されている。
いつ殺されてもおかしくないこの状況。
訳のわからない能力。
こんな化け物相手に生き残る方法はあるのか?
男の心の声に応えるようにフィーネはこう言った。
「装置を止めてください♪
さもないと、1人ずつ殺していきますよ?」
さらっと、恐ろしい事を言う娘だ。
だが、選択肢などない。
「分かった……」
相変わらず剣を突きつけられたまま、男は素直に応じた。
残りの3人も慌てて従う。
約5分程の作業で装置は止まった。
「これで良いだろう?
もう、解放してくれ……」
フィーネを恐れる声に、フィーネは満足して言った。
「お疲れ様でした♪
お望み通り、解放して差し上げますね♪」
その言葉を聞いて、4人に安堵の表情が浮かぶ。
ところが……
ザシュッ!!
フィーネの手の中にいた男の首が転がる。
「痛みも感じませんから、安心してください♪」
そして、残りの3人が呆然と立ち尽くし、言葉を発する前に同じく首を切っていく。
「お望み通り、解放して差し上げましたよ♪
この世から♪」
フィーネの全身が返り血に染まり、いつものようにニコッと笑うと、部屋から出て窓の外に火を放った。
(この施設全てを跡形も無く焼き尽くしてくださいね♪
施設の外からじわじわとおねがいします♪)
炎にそう命じると、フィーネはその場を立ち去って行った。
他の職員も皆殺しですね♪
証拠を残すわけにはいきませんから♪
迫り来る炎の中、逃げ惑う職員を切り捨てていく。
外から炎が来ているため、逃げることなど出来ない。
つまり、1人残らず殺すことが出来る。
もちろん、炎がフィーネを襲うことはない。
「これでフィーネ(終わり)です♪」
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