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フィナーレが海神について行った後、海神は豪快に海を操って見せた。
そして、フィナーレに一つの話を持ちかけたのだ。
それがイニーツィオの妹であるベスティアを復活する前に殺せという話。
最初は何故だと思ったが、海神はすぐにこう言った。
「イニーツィオを恨んでいるベスティアが、イニーツィオの命を狙っているのだ。
つまり、ベスティアが復活すれば、私達の母であるイニーツィオが殺されるということだ。
ベスティアは、イニーツィオを殺してモンスターの女神だけでなく、自然の女神にもなろうとしている。
これは、血縁関係にある神どうしでしかできないことなのだ。」
「それで、俺にベスティアを殺して欲しいのか。
だっならなぜお前が殺さない?
神なんだろ?」
「先ほど言った通り、神を殺すと、その神の能力は殺した神、又は半神のものになるんだが、私が欲しいのはモンスターを操る能力なんかではないのだよ。」
「その言い方……
欲しい能力があるって事だな?
一体、どの神の能力を欲している?」
「言えないな。
まぁ、悪い話じゃないだろう?
君は母を守れる上に、新しい能力も手に入るのだからね。」
こいつを信用するわけじゃない……
ただ、何を企んでいるのか分からない奴は騙されたふりをして見張るのが1番だと、俺は本能的に知っている。
恐らく、こいつが狙っている神はイニーツィオだ。
ベスティアに先を越されたくないが、ベスティアを殺せば、イニーツィオの怒りに触れて逆に殺される。
それで、俺を生贄にしたってところか……
フィーネ……
しばらく会えなくなりそうだ。
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