邂逅

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「これは……」 フィーネが見つけたのは、倒れている研究員の手に握られていた研究資料だった。 気になり、読み上げてみると…… 『……研究は成功した。後はあの子が目を冷ますのを待つだけだ。……』 それ以外の部分は破けてしまって分からない。 あの子とは誰のことでしょうか? フィーネは倒れている研究員をたどり、廊下を歩いて行った。 「みんな弱すぎなんだけどぉ~。」 廊下の一番奥の部屋から女の子の声が聞こえた。 楽しそうな声ですね♪ フィーネはニコッと笑って気配を消した。 「これでみーんな寝ちゃった。 もっと強い人はいないのぉ?」 少女はそういって、部屋を出ようとした。 ところが…… 「あなたが犯人だったんですね♪ No.5436のリヤンさん♪」 突然背後から声が聞こえて、リヤンと呼ばれた少女は振り向く。 そこには、純白のゆるふわヘアーに銀色の瞳を持つ巫女が立っていた。 ちなみに、翼はしまってある。 「あなた誰? どうして私の名前知ってるのぉ?」 「これはこれは自己紹介が遅れましたね♪ 私の名はフィーネ。 自然の女神イニーツィオの娘です♪ あなたの名前は、廊下に落ちていた研究資料に書いてありました♪」 「女神の娘って事は強いのぉ? 神様なんだよね。 人間よりも強いよね。」 この子は強さを求めているみたいですね♪ おそらく、ここの研究は人間兵器ってところでしょうか♪ ちょっと遊んであげるのもアリですね♪ 「残念ながら、私は女神ではありませんよ♪ 確かに、お母様は女神ですが、お父様は人間です♪ つまり、半神ですね♪」
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