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「さて、さっきから私をつけているようですけど、私に何の用ですか♪」
突然、フィーネとビアンカは立ち止まり、こちらを見て言った。
「やはりお見通しでしたね。」
きじねこはそう言ってフィーネの前に出てきた。
「決して怪しい者ではありません。
裏屋の私、きじねこと……」
菊華が出てくる。
「菊華でーす!」
真面目そうなきじねこに対して、菊華はどこかリヤンと似た者を感じた。
「私は自己紹介する必要ありませんね♪
さっき、私の事を話していたみたいですし、その通りです♪
それで、世界の運命を決める立役者の1人って何の事ですか♪」
うわぁ、この距離で聞こえてたんですね……
気持ち悪っ……
きじねこは心の中でそう思い、説明を始めた。
「私たちはあなたのお母様、イニーツィオに任務を任された数少ない人間です。
そして、今回の依頼はフィーネさんを日本に導く事です。」
「お母様がどうして私に直接任務を与えないんですか♪
こんな回りくどい事をしなくても、お母様の命令ならちゃんと従いますよ♪」
「私たち裏屋はいろんな人から依頼を受けて仕事をしているんです。
主に、人ならざる者ですね。
何せ、忙しい方が多いですから。
裏世界の何でも屋だとか情報屋だとか呼ばれてます。
ここで、フィーネさんに情報を差し上げましょう。」
「私の気に食わない話なら、殺しますよ♪
そもそも、お母様がそんな事をすると簡単には信じられませんからね♪」
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