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「さて、やはりビアンカに乗って先に日本に行きますね♪
裏屋のお2人は心配しないで下さい♪
お母様の命令ならちゃんと従いますから♪」
「そのようですね。
人間の私たちがいては足手まといでしょうし、今回は見逃します。
では、日本でまた会いましょう。」
フィーネときじねこがお互いの了承を得て、フィーネがビアンカの背に乗ろうとしたその時。
「フィーネ様フィーネ様!!
私はどうするんですか?!」
リヤンがうるさく言った。
「何言ってるんですか♪
置いて行くに決まってるじゃないですか♪
さよならです♪」
フィーネがそう言うと、ビアンカは翼を出して勢いよく空へ羽ばたいた。
「フィーネ様ー!」
地上から喚く声が聞こえたが、フィーネもビアンカも聞こえなかった事にして何事もなく飛び去った。
「さすがのリヤンも空は飛べませんからね♪」
フィーネが嬉しそうに言うと、ビアンカは恐ろしい事を言った。
(フィーネ様、空は飛べなくとも地上から走って付いて来ている。
下を見てみるといい。)
フィーネが恐る恐る地上を見下ろすと、確かに裏屋の2人が歩いているのに対してリヤンは超人的なスピードで走っているではないか。
「うわー、さすが実験体ですね♪
人間は恐ろしいです♪
ビアンカ、こちらも全速力で海へ向かいましょう♪
日本まで海を泳いで渡るなんてさすがのリヤンでも出来ません♪」
出来ないよね?
フィーネは自分で言っておきながら少し不安になった。
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