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「おやおや驚いたな。
半神にしておくのはもったいない。
さすがはイニーツィオの娘。
女神の能力は女の方が扱える。
そういえば、イニーツィオも心を読むのが得意だったな。」
「では、私は急いでいるので失礼しますね♪」
フィーネはそう言って海神の横を通り過ぎようとした。
ところが。
「待ちたまえ。」
海がビアンカごとフィーネを飲み込む。
フィーネは海の中に沈められてしまった。
すぐに空気の球をビアンカごと入るように作る。
私は海の中でも死なないけど、ビアンカは……
「何のつもりですか♪」
フィーネは相変わらずニコッと笑って尋ねた。
「イニーツィオの娘がどれほどの実力か知りたくなったのだよ。
ここを通りたければ、この私を倒したまえ。」
なるほど、敵になるかもしれないから今のうちに私の力を把握しておきたいって事か……
お兄様は脅威にはなり得ないけど、私は後で邪魔になるかもしれない。
それなら、殺すつもりは無いって事?
それとも、今ここで私を殺す?
いや、今私を殺せばお母様の怒りに触れる。
それに、出来れば私をお兄様のように利用したいはず。
「良いですよ♪
私も修行の成果を試したいと思っていたんです♪
人間やお兄様では物足りないと思っていたところでしたし♪」
「父は違えど、私とて君の兄にあたるのだよ。
フィナーレと違って神だがね。」
(ビアンカ、海の上に行って下さい♪
私はあえて海の中で戦います♪)
(了解した。)
「ビアンカは海の中が苦手なので上に行ってもらっても良いですか♪
戦闘には手出しさせませんから♪」
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