第1話 運命の出会い

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中学三年の秋。 俺は、周りより一歩早く第一希望の高校への推薦が決まり 原宿に来ていた。 来たと言うより正しくは妹の買い物に刈り出されただけだ。 到着すると 海外でも話題だというブティックに入る。 妹の真美は、俺からみたらどれも似たような服を見せてくるが 皆一緒に見える俺はどこで悩んでいるのかわからない。 「ねー真面目に聞いてよ!!来週彼氏とデートなんだって」 まだ中二なのに早くないか!? 兄である俺はいた事ないのにマセガキだよ。 「どれでも似合ってると俺は思うけど」 「俺基準じゃなくて一般的なセンスで聞いてんの!」 だからどれも一緒に見えるんだって 「そのために連れてきたのに、意味ないし。」 ブティックから追い出され、兄の威厳が一欠けらもない俺は一人寂しく 表参道を歩いていた。
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