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「それはどういうつもりだ、波多」
オレは槍を構えた波多に問いかける。波多は鬼のような形相でオレをにらみつけていた。
「そろそろ、死んでよ! やっぱ我慢できない」
「はは、やっぱりお前はオレを殺す気で近づいてきたんだな」
波多がオレに近づいてきた理由を理解したうえで、オレはすっ呆けてきた。
やっぱり波多はオレを恨んでいた。それが予想通りで笑う。
殺しに来たことが面白くて笑う。
「そうだよ! お姉ちゃんのかたきは私が討つ。バカな私でもこの謎は解ける。この武器を使って誰かを殺して、その死体で鍵穴を埋めればいいんでしょ! だったら、私はアンタを殺す。かたきを討って、お前を生き残るための鍵にする!」
叫ぶだけ叫んで、波多はオレを殺しにかかる。
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