僕と彼女の憂鬱 第3話

茜さんの狂気 #2

「美由はね、慎吾の友達なら誰でも良かったの。

私と付き合ってる慎吾の、行動がわかればそれで良かったの。

勘違いしないでね？
あなたが好きで付き合ってる訳じゃないんだから。

あの子は私が好きなのよ」

僕は何も言えなかった。

こんなに敵意を剥き出しにした彼女を、初めて見た。

「さとしくんてさぁ、結構淋しいんだね」

茜さんの笑顔が歪んでいった。
歪んでもなお、きれいな人。

「あ、でもちょうどいいか。そっちもヤりたいだけでしょ？」

そんなんじゃない。