0人が本棚に入れています
本棚に追加
お揃いの携帯 #2
一緒に働いていた時も、
どーん!!!!
といきなり大きい音がして、
あたしが(というか皆)びっくりして振り向くと、彼が机をぶっ叩いて完全にぶち切れていた。
なっ何してんの!?
後で話を聞くと、上の腐ったやり方が我慢できなかったらしい。
「あんなやり方じゃ、俺は管理だからいいけど…下の奴らが可哀相だ」
「あ~確かにそれはないね。あたしもむかつく!
…でも会社だもん、そういう事もあるよ。
わざわざたっくんが不興を買うことない。
あっちが子供なん、たっくん大人になってあげなよ。ね」
「うーん…、そうだよね…」
それでも彼はちゃんと人の意見を聞ける人だった。
あたしは全く素直に聞けない方だから、そういうとこすごいなって思ってた。
愚痴もほとんど言わないし。…個人的には言われたいタイプなんだけど。
しかもすぐぶち切れるのに
ほんのちょっとの嫉妬で過呼吸を起こすこともあった。
なんてバランスの悪い人なんだろう…!
もっと生きやすい方法があるだろうに。
流されれば楽なのに。
あたしはいつも「困った人ね」って思いながらも、強烈に惹かれた。
その生き方も、行動も。
最初のコメントを投稿しよう!