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そう彼は他人には見えないものを見ることができる。この能力も周りから引かれる原因になったのだ。
宥武「まぁまぁ、霊(たま)さん。みんな見えないから仕方ねーですよ」
霊「それはわかるけどぉ、やっぱり悲しいですぅ。うぇん」
そういって霊は自分の着物の袖を目に当てて悲しさを宥武にアピールする。
彼女の名前は霊(たま)本人曰く苗字はないようだ。普段は学校の校舎の中をふらふらと浮いているが、宥武以外に話し相手がいないらしく彼が暇そうな時は近くに行っては話しをしてたのしんでいる。
宥武「そんなこといって、またなにかいたずらでもしただろ?」
霊「え?や、やだなぁ。そ、そんなことぉ警備員さんにバケツの水なんてぶっかけてないですよぉ」
どうやらいたずらをまたしでかしたようだ
宥武「はぁ、またやったのね、ったく。少しは善行をしていい噂でもたてたらどうだ」
と、宥武はあくびをしながら呆れ声で答えた
霊「また、あくびですかぁ?宥武もいい加減慣れたらどうですか」
と両手を顔の隣に向けていかにもやれやれと言いたげなポーズをする
今は霊と宥武は普通に会話していない。
では、どう違うか、宥武の異能。その2
声を出さずに相手(霊が言うに精神に)に話しかける。
だがこれは今のところそれができるのは霊とだけで、しかも、これには少し集中しなくてはならないので、会話を終えたあと、ドッと疲れが全身に伝わって凄い眠気に苛まれるのだ。
中学の頃この能力を使って好きな女の子にずっと告白しても通じなくてその姿にその女の子にキモいと言われて、一時期、宥武はセンチメンタルを刻まずにはいられなかった。
それはさておき、、、
宥武「いいだろ、別に。だけど最近は特に眠いんだよな、なんか寝てもあんまり疲れがとれないんだよ。」霊「またまたぁ、宥武の低血圧は今に始まったことじゃないでしょ」
宥武「それはかんけーねぇだろ!てか、それは中学で克服しただろ!もういいっ、寝る」
霊「えぇ、もう夕方ですよぉ、家に帰ったほうが・・・・」
そういった霊をしり目に宥武は机に腕を組んで眠りについた。
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