第1章

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「おはようございます。」 明日から新学年を迎える職員室は、まだ早い時間にも関わらず、準備を進める教師達が忙しそうに動き回っていた。 仕事しなきゃ、なんて頭を無理やり切り替えて、デスクに荷物を置いたところで、 「おはようございます!」とキラキラの笑顔を貼りつけて、同僚の咲(さき)先生が出勤してきて、私の隣のデスクにどかっと座る。 「ちょっと、教師の顔じゃないわよ。エロい。」 私の顔を覗きこんで、色気ムンムンの流し目で見つめてくる。 ちょっ、何て事、朝の職員室で。 せっかく切り替えて仕事しようとしたのに。「咲先生の天然のお色気にはかないませんよ。」なんて、冷静なセリフを吐いて、知らんぷりを決め込だ。
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