第2話

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   ──明日から夏休み。  そうして、妙に浮ついた気分でいたことをなんとなく覚えている。  大量に出された宿題や課題のことなど、頭になかった。  40日も休みがあるのだから、いつかは終わるはず、なんて楽観的なことを考えて。 “──上杉!”  どこか緊張した真田の声で立ち止まったのは、そんな日だった。 ゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。..。.:*・゚ 「決めたよ」  珍しくあたしより先に帰宅していた飛鳥と芹香は、案の定待ち構えていたようだった。  何かを訊かれる前に、2人の勢いに飲まれる前に。  あたしは底冷えする玄関で靴を脱ぐ前に、2人に向かって宣言した。 「決めた。あたし、悪い女になる」 .
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