1399人が本棚に入れています
本棚に追加
「何か欲しいのか」
ああ、この場に健介がいなくて本当に良かった。
孝大のそわそわとした様子がこの身にうつっちまったからな。見られたらば絶対にからかわれるに決まってる。
まだ寒い。吐く息は白いのに……顔が熱いのは――
「お前を抱く」
「は!?」
驚愕に身体が硬直したぞ。
いや、俺だってそういうことを想像したことが無いわけじゃあない。そりゃあ、つ、付き合っているのだからさぁ。しかしだ。
どうして俺が抱かれる方だと勝手に決められているのか。
顔を覗き込まれた。
「明日、いいか?」
いいわけあるか。
「そ、それはまだ早いんじゃあないか?」
頬がひきつったぞ。
最初のコメントを投稿しよう!