番外編・思わぬ要求

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「……俺は、彰良の喘ぐ声を聞きたいんだ!」  おい、怒鳴るように言うのはやめろ。電柱の陰とはいえどもここは公道だ。  しかも何で俺が喘がないとならんのだ……って、まてよ? 「じゃあ俺が喘ぎながらお前に入れればいいんじゃあないか?」  間抜けな感じになるかもしれんがな。  孝大の肩が大きく揺れた。 「そ、それは……いや、俺が入れる。体格的にもそれがいいだろう」  てめっ。それ言うか。 「童貞卒業もまだなのに、ケツだけ先へ出発だなんて嫌だぞ」  顔を顰めながらため息をつく。  真顔で目を細めるな。怖いぞ、それ。 「譲歩はしてくれないのか」 「お前こそ、俺を好きならば譲歩しろ」
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