第1話 ハジマリ

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こうして私は28歳にして、バツイチの子持ちという身になったのだった。 それからはあっという間だった。 とりあえず実家に引っ越したり、色んな手続きをしたり… 正直、泣く暇さえなかった。 すると、母がそんな私に気付いたのか、少し気分転換でもしておいで。と、言ってくれたのだ。 そして父も、どうせならお前の好きな箱根にでも行って、ゆっくり温泉にでも浸かってくるといい。 と、言ってくれた。 その言葉を聞いた瞬間、自分でも気付かない程張り詰めていたのだろう。 思わず涙が溢れ出た。 だから、その言葉に甘える事にした。 こうして私は、子供達を両親に預けて、 一人、箱根に来ています。
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