海底の棺

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 張り詰めた空気は、訪問者によって破られた。 「すみません、望夢さんのご家族の方ですか?」 「えぇ、そうですが。」 「潜水艦の中から、研究資料と一緒に日誌が発見されたんです。これはご遺族の方へお渡しするべきだと…。」  渡されたノートは、18年も海の中にあったとは思えないほど保存状態がよかった。 「私、こんなもの、見れません」 母が震える声言ったのを、僕は慌てて遮った。 「僕は見たいです。」
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