第一章 ~ 僕の能力 ~

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【 2014年 10月 9日 】 結局あまり寝れなかった。 何度寝ようとしても 昨日の子が頭に浮かんでくる。 「さつき~、早く起きてきなさ~い」 階段の下から母が叫ぶ声が聞こえる。 僕は「は~い」とだけ返事をして、部屋を出た。 リビングにつくと既に朝食が用意してあった。 いつも通り朝食を食べ、 パジャマから着替えた僕は いつも通りの時間に家を出た。 今日は朝から町も静かであった。 今日は特に変わったこともなく、 学校は終わった。 いつも通りの道を通り、一人で真っ直ぐ家に帰る。 普段と何の変わりもない夕方だった。 ただ、家の前についたとき そこにいつもと違うものがあった。 うちの前に黒いワンボックスカーが停まっていた。 車の知識には自信がある僕でも全く知らない車だった。 ちょっと悔しかった。 玄関を開けるとまたいつもと違う物があった。 うちのものではない黒の靴がそこにあった。 一体誰がいるのだろうと思いながら、まず自分の部屋に荷物を置きに行った。
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