第一章 ~ 僕の能力 ~

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「なにか思い当たることはありませんか?」 それを聞いてちょっと確信が持てた。 僕は思いきってきいてみた。 「それってオレンジ色の髪に、薄い色のワンピースを着ていた子のことですか?」 これを言ったあと、 突然、柳田さんの表情が変わった。 「その子を見たのかい?」 「はい。 昨日の授業中にちょっと外を見たらたまたま」 「本当か! ならもう一つ聞いてもいいかい?」 「どうぞ」 「皐月くんは、この前の超能力検査でエラーが出たって本当?」 「本当ですよ。 3回ぐらい検査したんですけど」 「やっぱり本当なんだ。 それなら」 そう言うと、柳田さんは今度は母の方を向いて、なにかを決心したかのように 「実は、皐月くんはかなり強力な能力者の可能性があります」 そう告げた。 この言葉には僕も、母も驚きを隠せなかった。 しばらくして母が口を開いた。 「息子が、皐月は超能力者なんですか?」 「まだ決まったわけではありませんが、可能性としては高いと思います」 可能性は高い、その言葉を聞いた母はまた黙ってしまった。 「ただ、まだ詳しく検査してないので、検査に来てもらえませんか?」 沈黙を破って柳田さんは言った。 その後も、もう少し詳しく話を聞いたあと、 とりあえず検査を受ける事にした。 ただ、高レベルの可能性があるという事で、今から行かなければならないらしい。
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