第一章 ~ 僕の能力 ~

15/24
前へ
/57ページ
次へ
柳田さんはまだこっちを見ている。 僕は気にせずに、一つ聞いて見た。 「あのー、人が多いって僕まだ柳田さん以外の人と会ってないんですけど」 「そりゃそうだよ」 えーっと、なにが? 「ここはまだオープン前だからね」 「柳田さん。 ここって何時オープンなんでしょうか?」 「ここ? 11時だけど」 あ~、11時ですかぁ 〔今は9時半なんですけど〕 そうそう、今は9時半。 すると、 柳田さんはなにかに気づいたのか 「あぁ、時間なら気にしないでもいいよ。 曲外の人がいるときは朝も使えるから」 〔そういう事は早く言ってほしいものである〕 そうそう。 なら、早く入ればいいのに。 そう思っていると、 ポーンと音が鳴って エレベーターのドアが開いた。 そこには母がいた。 本気で母の存在を忘れていた。 「おっ! 来たね。 それじゃあ入ろうか」 そう柳田さんが言って、僕等は食堂に入っていった。
/57ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加