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自転車をこぎ始めると
まだ少し冷たい風が私の髪をすり抜けて行く。
ゆるいウェーブが掛かった茶色い私の髪は
生まれつきだというのに、先生方は中々信じてくれない。
胸下まで伸ばした髪を何度もショートにしようか迷ったが、結局勿体なくてこのまま。
優柔不断なんだ~。私。
中学3年の受験シーズンも迷いに迷って
ギリギリでこの地元の高校を選んだ。
選んだ理由は、家から近くて通いやすかったから。
それと、この学校のテニス部は仲が良いと噂もあり、大会でも名前が上がる程の強さだった。
中学から始めたテニスを高校でも続ける気があった 私からしたら、十分すぎる志願理由。
それと、もう一つ・・・。
誰にも話した事がない理由が
私の胸の中にはあった。
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