第3話

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愛用の時計良いよね。淑女も同じ。それを結婚しただけで大切にしない奴バカだね、結婚して豹変する殿方見ると落としたくなるよ、奈落に。アラレちゃんそっくりの幼馴染。眼鏡が似合うグラマラスな美人。やさしく親切、涙もろくて感激屋。口説くというより話せる親友って感じ。一緒に寝た時も我慢したね。翌朝照れ「ありがとう」と笑ってた。で彼女恋をした。見事な献身ぶり。あぁ幸せになってほしいと願いました。幸せなゴールインに一見みえたんだけど。紹介されご飯してすぐわかったよ。嫉妬深く相手の痛みがわからない。彼女は大変だ。結婚してから日なたの部分をむしり壊されボロボロで。気が小さい内弁慶のダメ男にね。二年後新潟に仕事で行き彼女に会った。健気にがんばってた。下僕のように扱われてる。逢えてうれしいと悲しみに満ちた目を見てぼくは決意を固めた。褒めちぎり彼女をめとった男の幸運を語った。旦那は疲れた振りしてすぐ床につく。で、口説いたよ。君を好いていた。今も君が好きだ。どうぞ今夜抱かせてほしい。君と一つになる日を夢見て今日まで生きてきた、と。彼女はさめざめと泣きました。涙が孤独の深さを物語っていた。旦那起きているんだよ、ふすまを隔て気配でわかる。音ひとつしない張り詰めた空気。話の内容は聞こえないけど、ね。彼女当然の如く、ありがとう、でも結婚したし。引く気は毛頭ないよ、壊しにきた訳だから。彼女を抱き寄せ唇を重ねる。腕を痛めない程度に抑え緩急をつけて舌がスムーズに絡むまで何十分も。その間刺激を彼女に送り続けた。手の中に握らせ、指をはわせ、つまみ、もんで、鷲掴みにして。入念に粘り強く思いやりを込めて。彼と反対の行為で彼女を包む。ホックをはずし口いっぱいにふくみ舐め上げついには下ろし蜜が溢れるそこにぼくをあてがったのです。彼女はいやいやしながら全開に開いて。赤くリンゴのように上気し白い肌も紅に染め上げた彼女にぼくは限りなくゆっくりとふかく入ったのです。抱きしめたぼくの腕の中で彼女はガクガクとケイレンをいつまでも。静な深い交接。元気を取戻した彼女は今健やかな世界に生きて輝いています。心も身体も自分のもの。何者にも縛ることはできない。ましてや結婚なぞ、単なる紙切れ一枚の契約にすぎない。紙切れ一枚の上にあぐらをかけば確実に宝物は他の紳士の餌食になるでしょう。心せよ紳士諸君。目を開け身近な宝物を見てご覧。輝いてるかい?
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