Ending-4

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今回の帰国は会社への途中報告のためで、またすぐにオーストラリアへ戻ること。 再契約の段取りはついたが、戻るのはいつになるのかはわからないこと。 空席のままになっている事業部長の席は、早めに後任を決めてもらうように会社へ伝えたこと。 直接は言わないが、ここへ戻ってくることはないということだろう。 もっとも皆予想していたことなので、今更極端な落胆はない。 一通り挨拶が終わると、澄川部長と課長達は会議室へ入っていった。 これから週末まで引き継ぎの打ち合わせが始まるのだ。 フロアのざわめきを後に、わたしは言われた資料を経理担当へ持っていった。 挨拶の間、少しだけ目が合っていたように思う。 でも、目と目で交わされることばなんてもうない。 すでに文字で会えないと伝えられたのだ。
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