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「だ、大丈夫ですか!?」
「助けてください。」
思っていたよりハッキリとした口調だったが、
何かあってはいけないと琉那はもう一度聞き直した。
「助けます。助けます。どこが悪いんですか!?」
「ありがとう。それじゃあアナタノチヲクダサイ。」
「え?」
不意に押し倒され首元に男性の歯が突き立てられた。
そう。それはバンパイアのもの。
忘れもしない赤で染まったバンパイアの歯。
いつもなら蹴り飛ばしている琉那だが、動けなかった。
理由はだた一つ。相手が血を貪る怪物だから。
動けない。今も昔も。
血を吸われる。そう思ったとき・・・
「その辺にしとかない?」
どこからか聞こえる声。どこかで聞いたことのある透き通る声。
朝の謎の少年。
力が抜けた琉那は気を失ってしまった・・・
「何してんの?純血じゃないバンパイアが。」
「オマエハ!!・・・・ジャ、ジャマスルナ!!!!!」
男性は謎の少年に飛びかかり、首筋に歯を突き立てた。
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