アルパカ王子

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「えっと……じゃ、付き合う?」 「なっ……!?」 「僕、アルパカ好きだし。有田君は……これから好きになれるかどうかは解らないけど、それでもいいなら」 変身時間の終わった有田君アルパカが白い煙をあげ、いつもの有田君の姿に戻る。 その顔は耳まで真っ赤になっていて、恥ずかしそうにコクコクと頷いていた。 「お友達から……って事なのかな? もしかして、その……俺が簡単に心変わりする軽いヤツだとか思われてる?」 「そこまで思わなかったけど……有田君、軽いの? すぐ浮気するタイプ?」 「しないよ! 絶対!! あんなクソ親父みたいな最低な男にはなりたくないし!!」 やたらと気持ちが篭ってるのは、有田君がお父さんの二股の所為で呪いを受けたからだろう。 そうか、これが反面教師ってヤツか。 そういえば有田君も僕も男だ。 男同士なのに付き合うってので合ってるのか? 「有田君、アルパカはメスなの?」 僕の質問の意味が解らないのか、有田君が「メス?」と首を傾げる。 「有田君も男だからアルパカもオスだよね? 僕も男だし……」 アルパカって同性でつがいになる動物だっけ? 僕が調べた限りではそんなの聞いた事無いな。 まだアルパカについて調べきれてないのかも。 .
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