第1話

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ガチャンという大きな音と共に、ゆうりは走って何処かに行ってしまった。 「くそっ…!」 一度りょうと目を合わせて、俺らはゆうりの後を追った。 ゆうりは元々、運動が得意。俺らの速さじゃゆうりを捕まえることなんて無理だった。 「どこっ…いったんだろ…」 「げほっ…げほっ…」 りょうも俺も、額から滴り落ちる汗を拭いて辺りを見回した。 「もしかしてゆうりっ…だいきのところにいこうとしてるんじゃっ…」 「そんな…まさか…」 りょうは突然、何かを思い出したようにぱっと俺を見た。 「海っ…海だっ…!」 海?どうして海なんて。そんな質問をする前に、りょうは走り出した。理由は後で聞こう。 ゆうり、無事でいてくれ…
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