第8話

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「ゆうり、大丈夫?」 今日はずっといると言ったりょうと、ゆうりの目が覚めるのを待った。ゆうりが目が覚めたのは、二時間後。 「…今日は、帰っていいよ…」 「え…?」 「…かえって…いいから…」 こちらを向いて、ゆうりは微笑んだ。 「…少し、一人になりたい…」 「でもっ…」 「りょう…」 「ゆと…?」 「帰ろう、りょう」 どんな時でも一人にしないでと言ったゆうりが、一人になりたいなんて。それは相当な覚悟だ。答えは帰る以外にあり得なかった。 「…明日、また来てくれる…?」 「勿論だよ。絶対来るから」 「…ありがとう…」 「…何かあったら、すぐ電話してね…?」 心配そうに、りょうはゆうりの髪を撫でた。こくんと頷いたゆうりに手を振り、俺らは病室を出た。
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