最終章

3/11
前へ
/191ページ
次へ
「何が?俺が鈍感?」 「好きなんだよ、ゆとはゆうりのこと」 …俺がゆうりの事が好き?それは違う。誰よりもだいきとゆうりの事を応援していたつもりだし、だいきに負けないくらいゆうりを守ろうとした…ゆうりを…ゆうりを…あれ、どうして。 どうして涙が出るんだろう。 「前からずっと知ってたんだ。お前がゆうりを好きなこと」 「…違うっ…!ゆうりにはだいきがっ…」 「俺さ!」 言葉を遮るように、声を張り上げてりょうは話した。肩から離れた部分は、とても熱く感じた。 「…俺さ?だいきに会ったんだ。ゆうりがだいきのお墓に行った日」 「え…?」 「信じてもらえないかもしれないけど、ちゃんとこの手でだいきに触ったし、話もした」 りょうが、だいきに…
/191ページ

最初のコメントを投稿しよう!

315人が本棚に入れています
本棚に追加