最終章

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一年が経った。二人は無事卒業し、出席日数が足りない僕は留年となり、結局退学の道を選んだ。僕はゆとと付き合っていた。勿論、だいを忘れた日なんて一日もない。頭の中にはいつもだいがいる。泣きたい時は、ゆとはそっとしておいてくれたし、温もりが欲しい時は、ゆとは黙ってずっとずーっと僕を抱きしめてくれていた。ゆとの愛情は、痛いくらいに伝わっていた。 「大丈夫?」 「ん、平気」 未だに体調はよく崩すが、車椅子も入院もないくらいに回復した。そして今日は、だいの誕生日。3人でお墓にいく約束をしていた。
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