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しっかりと閉じられた鍵をカチャリと回し、ドアを開けた。眩しい。外はこんなに明るかったのか。
「おはよう、ゆうり」
「はよっ!」
「ん…」
この二人は僕の友達。ゆととりょう。朝7時15分、必ず僕の家に来る。
「ゆうり、手、見せて」と。
だいが死んでから、僕は手首を切り始めた。それに気づかれて、二人は毎日、僕が手首を切っていないか確認しにくるようになった。
「よしっ。ゆうり、学校来ないの?」
「…だいがいない学校なんて…僕は行かないから…」
そう告げて、僕はドアを閉めた。
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