315人が本棚に入れています
本棚に追加
あれから1年ちょっと。高校一年生だった俺らは、三年生になっていた。
勿論、あれからゆうりは学校に来ることはなくなっていた。そして、笑うことすらも。
普通なら退学。だけど、俺らの学校はそういう精神的な欠席にはとても甘く、保健室登校、という事にしてくれていた。
「なぁ、ゆと」
「んー?」
「ゆうりはさ、何を思って生きてるんだろうな」
ゆうりの家から出た途端に、りょうはそんなことを言い出して。
「なんだよ、いきなり」
「いや、俺なら耐えられないだろうなーって、思ってさ。」
急にごめん、とりょうは笑って制服のポケットに手を突っ込んだ。
「強いよな、あいつは」
「そうだな」
なんて話をしていた時だった。
最初のコメントを投稿しよう!