─酔っ払いの成人─

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彼女の姿を見て思い出した。今日は成人式だった事を…にしてもこんなぐでんぐでんで一人きりの彼女に多少の疑問を抱きながらも、僕は介抱する事にした──── ───────────────── 後に彼女に話を聞いて… 「あぁやっぱりか…」納得した。 僕らの頃から、そうだったが地元に残る若者は極端に少なく、都会に出て行った若者は成人式もそっちで済ますのが普通だった。僕も都会組の一人。 僕らの田舎には閉鎖的環境ならではの特殊な「しきたり」が存在し、祭事が強く起因している。その為、地元に残った者の中には都会に出た者を裏切り者とする者も少なくない。 彼女は大学進学の為、都会組となったのだが昔から根が真面目で頑固な為、どうしても地元で成人式をしたいと帰って来ていた… だが、未だにしきたりの悪い部分が根強く残っていて、成人式ではずっと蚊帳の外だったらしい───── ─────────────────
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