─小さな少女─

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彼女との出逢いは、彼女が小学一年生、僕が高校二年生の時だった。 僕らの田舎では小学一年生になると毎年行われる祭事の為に「神太鼓奏」一般的には「お囃子」や「氏子会」と呼ばれる様な団体に加入しなければならず、それが昔からのしきたりで… 強制的に氏子会員にならなくてはいけない。断る事も出来るのだが断れば、狭い町の中で蚊帳の外にされてしまう。 暮らし辛くなる事を恐れ、断る人もいない。 そして、彼女は一年生になり嫌々ながら加入して来たのだ。人見知りそうで不安な面持ちの彼女はお母さんに連れられやって来た。 「宜しくお願いします。ほら、◯◯ちゃんと挨拶しなさい。」 「……‥」緊張した彼女は何も言わず、ムスッとしていた。 「おいっ△△!確か、お前、もう10年ぐらいになるよな?まだ、一度も担当した事ないだろ!?」 加入して何年かすると大概、新しく加入した一年生に初歩をマンツーマンで教える様に指導を任されるのだが、元々、人とのコミュニケーションが苦手な僕が任される事は長い間なかった。 だが、さすがに業を煮やした幹部役員に言われ、彼女を任される事になった。
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