第二章 【エルフの森】

エルフの村 セイラム

騒ぎを止めようと、タジェの後ろにいたクラストが前に出た。

「皆さん、静かに。例えその話が本当だとしても、今は長礼会の最中です」

クラストが言った後に、一人のエルフが口を開けた。

『ですが、クラフト様！

これまで100年、セイラムには一度たりとも他種族が入ったことはありません！

これは大問題です！』

それに続いて他のエルフ達も言う。

『そうだそうだ！』

またエルフ達が騒ぎ始めた。