プロローグ

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森の中を一人の幼い女の子が歩いていた。 緑色のフードをすっぽりとかぶり、小さい手には木の枝で作られた籠(かご)を持っている。 「ママのためにも……薬草を…」 5日前から病で苦しんでいるお母さんのために、薬草を探していた。 お母さんの病は、女の子の住んでいる場所では治すのが難しい病だった。 病を治すにはこの森では珍しい薬草、ヴァルハムの葉が必要であった。
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