642人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
「またまたぁー。隆先輩に才能が無いなら、公平先輩はどうするんですか」
「おい…そこで隆と比べるのかよ。美紀ちゃん、性格悪いよなぁ」
七月後半、夏季の休みに入ったキャンパスには学生の姿もまばらだ。
クーラーはついていないけれど、窓を開け放つと夏の風が吹き抜けてゆく。
「良いコンビだよね。公平と美紀ちゃん」
僕の言葉に美紀はふくれっ面になる。
「やめてくださいよ。よりによって公平先輩は無いですよ」
「ハイハイ!俺もごめんだね!」
最初のコメントを投稿しよう!