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美紀の表情が変わる、不機嫌から羨望へと急展開だ。
興奮した様子で小説のタイトルを幾つか挙げて、感想まで口にしていた。
中には聞き覚えのあるタイトルもある。公平が僕をつつくけれど、美紀の勢いに割って入れる気もしない。
「美紀ちゃ~ん。隆のお願いで声を掛けたんだけどね」
「だって…私、ファンなんだもん…薫さんの。うちの大学出て活躍してる先輩少ないし」
「まあ、確かにそうだけどさぁ…」
「でしょ?」
「活躍っていう程にはね…なんとかお仕事いただいて描いてますって感じかな」
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