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人の頭の隙間から、店の軒先に貼ってあるポスターが見える。
……バスケットボールの絵だ。
「バスケのボールが描いてあるよ?」
「でもねーよく見えないんだよ」
背伸びをしてみるけど何の貼り紙かわからない。
が、気になる。
リコちゃんはバスケ部なのだ。
男女合同の部活で、女子ながらキャプテンをつとめるほどの腕前だ。
そんな縁もあり、なぜだかとても気になった。
俺は人見知りなんてしない性格。
つい、近くにいた同世代の男子に声をかけた。
身長は俺と同じぐらいの170センチそこそこ。
紺のブルゾンを着た普通のヤツだけど、人がよさそうだったので安心して話しかけた。
「すいません、なんで人が集まってるか知ってますか?」
「え?あ、えと。なんか、肉が……。貰えるみたいで……」
「安藤。おまえ、その説明全然わからないから。」
!!
安心して話しかけたはずだったのに、さらに隣にいる金髪の男と二人組だったみたいだ。
身長でかっ!!しかも、イケメンと来た。
こうも整った顔を見ると、急にガキくさい自分の容姿のことを思い出す。
普段は気にしてないけど、軽いコンプレックスだったりする。
が、彼なら人の頭の向こうまでよく見渡せるだろう。
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