第3章 リコ視点 「Megami Bicycle」より

3/10
前へ
/25ページ
次へ
ん?男の子の友達同士……じゃないの? だって、つないだ手の指がからんでる。 「リコちゃん見すぎ!」 隣のアキラがつっこんできた。 彼の顔がぶすくれている。 年下の彼は童顔なのもあって、たまに本当に子供みたいだ。 まあ、それがかわいいんだけどね。 「ああ、だって……ごめん、えーと」 自分の彼の前で金髪の子に見とれてしまったこと、そしてその彼が男の子と手をつないでいること。 私は自分の中で処理しきれなくなり、言葉につまった。 それを見て、アキラも気づいたように言う。 「ああ!彼氏なの?」 男子二人の手つなぎを見て、あっけらかんとしているアキラ。 「えっどっちがっ?って、えっ!?!?」 思わず大きい声になってしまった。 そして、その質問を金髪の彼と、優しそうな彼に投げかける形になってる私!! 「ぶっ、くっくっくっく。どっちが彼氏に見える?」 金髪の彼の楽しそうな笑顔を見て、ますます混乱する。 「???」
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

27人が本棚に入れています
本棚に追加